葬儀や法事で親族が集まって会食する意味とは
葬儀では参列者や僧侶に対し、精進落とし等の食事が、法事や法要の折にもお斎という食事が、振舞われます。施主はこれらの料理を手配しなくてはなりません。料理内容は地域のしきたりなどによって異なるものの、現代では会席風の仕出し料理が主流のようです。
仕出し料理なら、後片付けの手間も殆ど省けるので便利でしょう。近年、増えている家族葬では食事のメニューもかなり自由です。例えば故人の行きつけの外食店で済ませたり、食事を用意せず、出席者が持ち寄って会食することもあるそうです。
しきたり通り、葬儀で会食した後も、初七日や一周忌や三回忌などの法事の際に食事をする機会があるでしょう。
何時開かれるか分からない葬儀とは違い、法事や法要は予定を立てて開かれるものです。
会食の準備は1ヶ月前を目途になるべく早く始めておきましょう。法事は思い出話などを通じて故人を偲ぶ場でもあると同時に、日頃は顔を合わせる機会のない親族同士が集まる場でもあります。
幼い頃は一緒に暮らした兄弟でも、独立後は会う回数も少なくなるものです。それでも親御さんが健在なうちは、お盆や正月で帰省の際に、旧交を温めたりできますが、両親が亡くなるとこうした機会さえ少なくなってしまいます。
もし法事がなかったら、親の葬儀で同席した後、兄弟同士でさえ疎遠になってしまうかもしれません。法事を通じてそうした親族が交流を結ぶことで、故人への供養にもなるとも言われます。
とは言え、家族の在り方が多様化した現在では、法事で会食をしないケースも増えていると言います。その場合には持ち帰り用弁当を用意したり、僧侶には御膳料の名目で食事代を包むことで対応できます。そもそも僧侶は、葬儀の時でも他の参列者と一緒に食事をしないことが少なくないようです。